投資信託を続けていくと、
「今って買い時?」「そろそろ売ったほうがいい?」
と迷う場面が必ず出てきます。
結論からいうと、
投資信託に“完璧な買い時・売り時”は存在しません。
しかし、長期投資において
“判断してもいい基準” はしっかりあります。
この記事では、
初心者から中級者へステップアップするための
売り時・買い時の考え方 をやさしく解説します。
投資信託に「完璧なタイミング」は存在しない
株式市場は
-
景気
-
金利
-
政治
-
世界情勢
などあらゆる要因で動くため、
専門家でも完璧に予測することはできません。
タイミングを当てようとすると、
むしろ失敗が増えます。
長期投資は、
狙い撃ちではなく“安定的に続ける”ことが一番強い戦略 です。
【買い時の考え方】初心者〜中級者向けに3つだけ覚えればOK
① 積立投資(ドルコスト平均法)が基本
買い時を気にする必要がなく、
もっとも安定した買い方です。
-
高い時も
-
安い時も
同じ金額で買うため、平均価格がならされます。
タイミングを読む必要がなく、
最もストレスがありません。
② 追加で買うなら“相場が落ちている時”
スポット買付をするなら、
次のような時期が良いタイミングになります。
-
市場全体が大きく下落している
-
金利の影響で株価が下がっている
-
景気不安で調整局面が続いている
ただし、
どこが底かは誰にも分かりません。
“いつもより安い時期に少しだけ買う”
という感覚で十分です。
③ 余裕資金ができた時は買うチャンス
-
ボーナス
-
副業収入
-
生活費の余り
-
臨時収入
これらを積立とは別に入れると、
複利の効果がより早く働きます。
焦らず「無理のない範囲」で追加投資するのがベストです。
【売り時の考え方】“売っていいタイミング”はこれだけ
① 用途がある時(教育費・住宅・車・老後)
投資はあくまで生活のための手段です。
-
子どもの教育資金
-
車の購入
-
結婚資金
-
老後の生活費
-
大きな出費がある時
こうした 明確な目的のための売却は正しい判断 です。
② 投資の目的を達成した時
例
-
300万円貯める → 到達
-
老後資金の必要額に届いた
-
リスク資産を減らしたい
目的が完了した場合は、
一部 or 全部売却しても問題ありません。
③ リスク許容度が変わった時
-
子どもが生まれた
-
仕事が変わった
-
収入が減った
-
精神的に不安になりやすい
こうした生活の変化で
「株の比率が高すぎる」と感じたら、
売却してバランスをとるのも選択肢です。
【売らないほうがいい場合】中級者が最も避けるべき行動
① 含み損のまま焦って売る
初心者で一番多い失敗です。
暴落中や含み損の時に売ると、
“底で売る” ことになりやすく損が確定します。
長期投資では、
下落は一時的であり、回復は何度も繰り返されてきた
というデータが重要です。
② SNS・ニュースの煽りで売る
「暴落が来る!」「危険!」
という言葉は情報として不正確なことが多く、
冷静な判断を妨げます。
投資判断は 自分の目的とルール を基準にするのが鉄則です。
③ 相場の短期的な動きで売る
1〜2年だけで結果を見て判断すると、
投資信託の本来の成長力を活かしきれません。
投信の本領は 5〜10年以上の積立 で発揮されます。
【実践】売り時・買い時をどう判断する?
✔ 迷ったら「買う」を優先
投資信託においては、
買う=資産を育てる行為
であり、
売る=未来の利益を削る行為
になることが多いです。
✔ 売る前に「目的」を2秒で確認
-
何のために投資している?
-
今売る理由は、目的に合っている?
目的に合っていないなら、売らない方が良い場合が多いです。
✔ 不安なら“積立額を減らす”だけでもOK
-
3万円 → 1万円
-
1万円 → 3,000円
売らずに負担を軽くするだけで、不安が消える人は多いです。
まとめ:売り時・買い時は「タイミング」より“目的”で判断する
-
完璧なタイミングは存在しない
-
基本は積立(ドルコスト平均法)
-
下落時に少しだけ追加はアリ
-
明確な目的がある売却は問題なし
-
含み損や暴落中の売却は避ける
-
不安なら積立額の調整でOK
投資信託は、
タイミングを当てる投資ではなく、
“時間を味方にして伸ばす投資” です。
焦らずゆっくり、目的に沿って続けていけば
資産は自然と育っていきます。
