投資を続けていると、「リバランス」という言葉を耳にすることがあります。
「難しそう…」「初心者には関係なさそう」と感じる人も多いですが、
実はリバランスは 資産を安定的に増やすための“大事なメンテナンス” のようなもの。
難しいことはほとんどなく、基本だけおさえれば誰でもできます。
この記事では、初心者でも迷わないリバランスの基礎をやさしく解説します。
リバランスとは?
最初に決めた資産の割合からズレた分を元に戻すこと。
たとえば、投資を始めるときに
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株式 80%
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債券 20%
のように資産の配分(アセットアロケーション)を決めたとします。
時間が経つと、値動きの差で割合がズレます。
例:
株が上がりすぎて → 90%
債券が下がって → 10%
このままだとリスクが上がりすぎるため、
元の80%:20%に戻す作業がリバランスです。
なぜリバランスが必要なの?
リバランスには大きく3つのメリットがあります。
① リスクを一定に保てる
株式は上がることも下がることも大きいので、
投資を続けると自然と“株に偏りすぎる”ことがあります。
偏りすぎると、リスク(値動きの大きさ)が増えてしまいます。
リバランスは リスクを適切な範囲に戻す効果 があります。
② 安く買い、高く売るを自然に実行できる
リバランスは、
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上がった資産 ⇒ 少し売る
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下がった資産 ⇒ 少し買う
という動きをするため、
結果的に「高く売って、安く買う」を自動で実践 できます。
難しい判断をしなくても、機械的にできるのがメリット。
③ 長期投資が安定しやすくなる
資産配分が極端に偏ると、
暴落時に大きく落ちこむ可能性があります。
リバランスは
“守りのメンテナンス”
として、資産の安定に役立ちます。
いつリバランスすればいい?
初心者が覚えるべきタイミングは2つだけ。
① 年に1回
もっとも一般的で、いちばん簡単な方法。
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1年に1回
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資産の割合をチェック
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初期の割合に整える
これだけで十分です。
② 割合が大きくズレた時
“±5%〜10%” を目安にするのがおすすめ。
例:
最初に「株80%」と決めた場合
→ 株が95%まで伸びたら
→ 少し売って80%に戻す
リバランスの方法は2つ
① 売却して調整する
最も直接的な方法です。
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増えすぎた資産を売る
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足りない資産を買う
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初期の割合に戻す
ただし、売却益が出ると税金がかかる場合があります。
② 積立設定で調整する(初心者向け)
売却せずに、積立の配分を調整する方法です。
例:
株式が増えすぎている → 半年ほど「債券多め」で積立する
↓
自然にバランスが戻っていく
※税金がかからないため、初心者に最も向いています。
リバランスは「複数資産」を持つ人に必要
リバランスは次のような人向けの作業です。
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株式(オルカン)+ 債券
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日本株 + 米国株
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株式 + REIT(不動産)
など、複数の資産クラスを持っている人。
では、オルカンやS&P500だけ持っている場合は?
結論:
リバランスはほぼ不要です。
理由
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すでに内部で“世界中に自動分散”している
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株のみの投信はリバランス対象がない
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長期投資は積立だけでOK
よっしーさんのブログでも推している
オルカン・S&P500などは、
買い続けるだけで問題ありません。
初心者が覚えておくべきリバランスの答え
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リバランスは「資産配分の調整」のこと
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株式と債券など複数資産を持つ人は必要
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年1回 or ±5〜10%ズレた時が目安
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売却リバランスより、積立調整がラク
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オルカン・S&P500のみなら不要
リバランスは難しそうに見えて、
実はとてもシンプルな“資産の健康診断”のようなものです。
